約 2,370,608 件
https://w.atwiki.jp/dmps_fun/pages/1178.html
PREV:不本意な共闘 中編 NEXT: ストーリー 先程の偽物を倒しても、まだこの空間から脱出できる様子はない…… ウェディング あの紛い物の攻撃は防ぎましたがこの空間は何かがおかしい ウェディング 私の力が落ちていることを含めどんな影響があるかわかりません ウェディング 【プレイヤー】何か体に異常はありませんか?どこか痛むところは? ウェディング 疲れは? ウェディング お腹が空いたり…… ウェディング こちらを気遣うウェディングに【プレイヤー】は思わず首をかしげた 冷たいように見えて、必要以上にこちらを心配する姿は過保護ですらある ……私が優しい、ですか?おかしなことを言いますね ウェディング あなたが足手まといにならないよう監視しているだけです ウェディング ……人間の事は、理解しがたい非力で脆弱で……力加減を誤れば、それだけで壊れてしまう ウェディング ……いざという時、人間にしか分からない事情で邪魔になられても困る、ということです ウェディング 協力関係を結んだ以上脱出まではあなたを守りますが使えなければ容赦なく見捨てます ウェディング その事を、くれぐれも忘れないように ウェディング 気分を逆なでしてしまったのか今までよりも少し早く歩き始めるウェディング 自分よりも遥かに大きい体を持つウェディングの一歩は大きいため慌てて追う そんな様子をウェディングは気にしたのか 定期的に振り返って【プレイヤー】の位置を確認するのだった ;_「# アンノイズ またアンノイズですかこれほどの数が私の制御を離れているとは…… ウェディング …… ウェディング? 先程倒した偽物まで……何かカラクリがあると見た方が良さそうですね ウェディング この数……今度は本気ということですか ウェディング 【プレイヤー】下がりなさいこの場は一旦引いて…… ウェディング ……【プレイヤー】なぜクリーチャーを展開しているのですか ウェディング しかもこんなに沢山……まさか、あなただけでアンノイズすべてを抑えるつもりですか? ウェディング ……いいでしょうこの場から逃げても事態が好転しないのも事実 ウェディング カノン以外の人間に従うのは不本意ですが、この場は力を貸しましょう ウェディング 」(」「” アンノイズ 【プレイヤー】!偽物の私は、私が手ずから始末します! ウェディング :>{”_ アンノイズ ……!? ウェディング? 捉えましたよ ウェディング ……! ウェディング? まさか私の動きに合わせてクリーチャーを操り、指揮官への道を拓くとは…… ウェディング 【プレイヤー】の力は侮れませんが、協力者として申し分ありませんね ウェディング ……では、任された以上は役目を全うするとしましょう ウェディング 私の偽物……あなたはこの場で処刑します ウェディング 勝利時 …… ウェディング? >_:” アンノイズ やはりあの偽物が指揮官でしたか他のアンノイズも消滅しましたしかし…… ウェディング 何かを炙り出せると思いましたがそれ以上のことは起きませんかアテが外れました ウェディング 【プレイヤー】消耗が厳しいならどこかに身を隠して…… ウェディング …… ウェディング? ;<%_ アンノイズ ……まさか、また!?あの偽物に、アンノイズも……先ほど以上の数をどこから……? ウェディング ウェディングが焦りの表情を見せたその時、アンノイズ達の背後から巨大な存在が歩いてくる あー!!【プレイヤー】さん!こんなところに! ルピコ ……は? ウェディング あれは確か、ルピコという……いえ、見間違いでしょうか? ウェディング 私の目には、周囲の建造物より大きいように見えるのですが…… ウェディング ――――――!! クリーチャー達 なんですか、このクリーチャーの数は…… ウェディング おまけにクリーチャーに紛れてなにか変なのも居ませんか? ウェディング ……【プレイヤー】あなたは何に目を輝かせているのですか!? ウェディング 余計にわけがわからなくなっただけでしょう!? ウェディング なっ、空間まで……!? ウェディング なんですかこの状況は!まるで支離滅裂な夢のような…… ウェディング ……夢?いえ、まさかそんな事が…… ウェディング 頬を抓っても痛みがない…… ウェディング ですが、夢を見ているにしても私はこのような街を知らない……私が見る夢にしては不自然です ウェディング ……いえ、思い返せば初めから【プレイヤー】も痛みを感じた様子がなかった ウェディング まさか、この空間は……【プレイヤー】の!? ウェディング 【プレイヤー】さん!知っていますか?実は…… ルピコ ……ええい!気の散るようなクリーチャーばかり現れますね! ウェディング 【プレイヤー】!いい加減に目を覚ましなさい!これはあなたの夢でしょう!? ウェディング 仕方ない、これが【プレイヤー】の夢だというなら ウェディング この盾で、あなたに衝撃を与えて……! ウェディング あっ!?コラ、クリーチャー達の所に!待ちなさい! ウェディング 遊んでるんじゃないんですよ!大人しく……あぁもう! ウェディング はあ…… ウェディング 酷い悪夢を見ました私の偽物もさることながらなんですか、あれは…… ウェディング さっさと忘れたい所ですが……痛みが無いとはいえ妙にリアルな感触…… ウェディング ただの夢と捨て置くのは短絡的ですか ウェディング 私が【プレイヤー】の夢の中に迷い込んだと考えるのは非現実的ですが…… ウェディング 私にまつわるものではなく【プレイヤー】に関わるものばかりで ウェディング 私が見たことのないものだらけであったことも事実 ウェディング 精神に働きかけるようなクリーチャーが存在する以上何かの干渉があった可能性も…… ウェディング ウェディング様……? カノン ならば、あのクリーチャー達を指揮した手腕も、夢の中だからと侮ることはできませんか ウェディング ……今のカノンであれば問題はないと思いますがやはり…… ウェディング ウェディング様?私がどうかしたのだわ……? カノン ……カノン?いつからそこに? ウェディング さっきからずっと居たのだわ カノン ウェディング様が周りのことも気づかないほど考え込むなんて何かあったのかしら……? カノン ……いえ少々夢見が悪かっただけです気にするほどの事ではありません ウェディング ふふっ……ウェディング様が夢の話をするなんて珍しいのだわ カノン それに、さっきからころころ表情を変えて……一体どんな夢だったのか、気になるわ カノン ……思い出させないでください頭痛がしますので ウェディング (……まったく本当に酷い悪夢です私が人間の力を借りるなど…) ウェディング (【プレイヤー】あなたもあの夢を見たのかはわかりませんが……) ウェディング (次に顔を合わせた時こそ一切の油断なく、あなたを処刑してみせましょう) ウェディング 敗北時 くっ、やはりアンノイズを任せきりにするのは無理がありましたか…… ウェディング 【プレイヤー】足を引っ張るくらいなら下がっていてもかまいませんよ? ウェディング ……下がる気はありませんかならば、後少し持ちこたえなさいこちらはすぐに片付けます ウェディング PREV:不本意な共闘 中編 NEXT:
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/43823.html
登録日:2020/01/26 (日) 20 08 59 更新日:2024/09/15 Sun 01 58 56NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 お嬢様 ミカエル モニカ モニカ・アウスバッハ ユリアン ロアーヌ ロマサガ ロマサガ3 ロマンシング サ・ガ ロマンシング サ・ガ3 主人公 山本ひかる 巨乳 政略結婚 駆け落ち モニカ・アウスバッハとは、ロマンシング サ・ガ3の主人公の1人である。 舞台版のキャストは山本ひかる。 プロフィール 肩書 ロアーヌ侯の妹 年齢 19歳 性別 女性 宿星 螢惑 人物 ロアーヌ侯ミカエルの妹。兄と同様容姿端麗。 レオニードによれば(直接の面識がある)先祖ヒルダよりも美しいとのこと。 宮殿育ちゆえか、物腰柔らかで礼儀正しく、やや世間知らずな所もある典型的なお嬢様ではある。 だが、いざと言う時の行動力はかなりの物。 基本的に誰に対しても敬語で話すのだが、たまにブチ切れたりするとタメ口になる事がある。 物語開始前までは実戦経験は全く無いのだが、カタリナから馬術と剣術の訓練を受けており、護身術程度ならこなせる模様。 彼女がゴドウィン男爵の企てを偶然立ち聞きした所からこのゲームの物語が始まる。 主人公として ミカエルがゴブリン討伐の遠征に出かけている最中のロアーヌ宮殿から始まる。 宮殿内を歩いている時、偶然ゴドウィン男爵が反乱の計画を話しているのを立ち聞きしてしまい、 これをロアーヌの一大事と捉えた彼女は、自身が人質に取られてしまう危険を回避するのを兼ねて、 自らが早馬としてミカエルへ知らせに向かう事にする。 脱出後の偽装工作をカタリナに任せて馬で走るが、途中で馬が何かに怯えたのか走らなくなってしまい、仕方なく馬を捨て徒歩で先に進む。 雨も降り始め、疲労困憊の状態でかろうじてシノンの開拓地へとたどり着く。 開拓民メンバーに保護されて事情を話し、彼ら+たまたま居合わせたハリードに護衛してもらいながら改めてミカエルの遠征地へと向かう。 道中、アビスゲートの復活を匂わせる魔物と遭遇するアクシデントもあったが無事にミカエルの元にたどり着き、ゴドウィン男爵の謀反の企てを知らせる。 知らせを聞いたミカエルは開拓民に謝礼を約束し、ついでにモニカ保護のためにポドールイまでの護衛を依頼する。 なお、ミカエルまたはハリード視点だった時のみ語られる事だが、ゴドウィン男爵の叛意はモニカに知らされずともミカエルは既に把握しており、 今回の遠征もゴドウィン男爵の反乱を誘うためのものであった。 つまりゴドウィンの手元にモニカが残る事も計算済みの事であったのだが、モニカが自力で脱出してきてしまう事は予想外だったようで、 ハリードが「もっと護衛を付けてやったらどうだ」と忠告するもそれができない理由として語っている。 ポドールイではレオニード伯爵の居城で宿泊し、時間つぶしとして近隣の洞窟探索をしつつ、反乱が治まった頃を見計らって帰還する。 他の主人公ではロアーヌの反乱イベントが終わるのがオープニングイベントの終わりであり、ここからフリーシナリオが始まるのだが、モニカはまだもうちょっと続く。 先日の護衛の一件からユリアンがモニカの護衛「プリンセスガード」に任命され行動を共にすることになるが、 「ゴドウィンの弟のエドウィン」を名乗る人物(*1)が差し向けた魔物に誘拐されてしまい、洞窟内に幽閉されてしまう。 モニカ視点の場合は洞窟内からスタートして自力での脱出を図る事になるが、出口付近に待ち構えているボスとの戦闘開始時にユリアンが乱入、2人(*2)でボスを倒して脱出。 誘拐騒ぎからさらに日が経ったある日、ミカエルに呼ばれたモニカはツヴァイク公の子息との縁談が決まった事を知らされる。 王族としては自身の意志に関係のない政略結婚は避けられないもので、ツヴァイクはロアーヌにとっても無視できない強国である。 なので本来なら是も非も無い話なのだが、変わり者ではあるが領主としての才覚は確かなツヴァイク公に対し、 ただ変わり者なだけで才覚も何もあったものではない暗愚なバカ息子と噂のあるツヴァイク公子息との結婚はモニカ個人としては「絶対ヤダ!!」 ここでこの縁談を素直に受け入れるか、拒否して逃げるかの2択でモニカの道は大きく分かれる。 嫁入り話を受け入れる(ミカエルの返事に「はい」と答える) ユリアンと共に船でツヴァイクに向かうものの船が難破してしまい、ユリアンとはぐれファルスに流れ着く。 モニカを介抱した夫婦(いつも「濡れ手に粟」と言っている)は彼女が良家の娘と見て実家からの謝礼金を期待していたため、とっさにシノンの田舎娘の振りをしてロアーヌに連絡が行くのを回避する。 「あ、あたしシノンに帰って家の手伝いをしないと。 家族多いし、そうじとかせんたくとか、あと、あのー」 この時点でポドールイとロアーヌがマップ上から消失する。ポドールイは二度と行けない。 また、ユリアンが行方不明になり仲間に出来なくなってしまう。 ユリアンと駆け落ちをする(ミカエルの返事に「いいえ」と答えた後ユリアンに話しかけて「絶っっ対ヤダ!」を選択) ユリアンと共にミュルスへ向かう。 ロアーヌには行けなくなるが、ユリアンがいる為かポドールイには行く事は出来る。 ユリアンは仲間として残留するが、外すとやっぱり二度と会えなくなる。 どちらのルートでも、共通しているのがツヴァイクトーナメントに挑めない点。コレにより聖杯をゲット出来ない=レオニードを仲間に出来ないのに加え、貴重な開発素材である竜鱗が1つ手に入らなくなる。 もう1つ、彼女が再度ロアーヌに入るためにはアビスゲートを1つ閉じ、ビューネイによるロアーヌ襲撃事件の情報を各地のパブで聞かなければならない。先にグゥエインと共闘してビューネイを倒してしまっていると二度と帰還できないのである。 また、ポドールイにいくこと自体ができなくなる嫁入りルートだとトレードに影響が出てくる。 仲間として 【能力値】 最大LP 10 腕力 14 器用さ 19 素早さ 20 体力 14 魔力 16 意志力 17 魅力 24 閃き 小剣タイプ 仲間にする場合、通常の居場所がロアーヌ宮殿内のためユリアン以外の主人公で彼女を仲間にするチャンスはビューネイ討伐前(襲撃発生時)のみと限定的である。 カタリナ編の場合はマスカレイドの奪還も条件に加わる。 また、ミカエルが仲間にいると仲間にできない。 先にモニカを仲間にしてミカエルに話しかけると、話しかけた時点で怒られてモニカが抜けてしまう。 ビューネイ撃破後は宮殿に入れなくなるため仲間にできない。 ミカエルが仲間にいれば宮殿には入れるが、ミカエルに怒られるため仲間にできない。宮殿内では仲間を外す手段も無い。 本気で使うつもりなら、仲間にしたら最後まで連れ回す事。 原則、ミカエルと同時にパーティに入れる事は不可能だが、主人公がユリアンの場合かつプリンセスガードの依頼を断った場合のみ、ミカエルが加入している状態で加入させる事が可能。 初期能力はWP、JP共に0。戦闘能力は皆無だが、兄とは違い若干素早さと器用さが高い。(代わりに腕力は最弱レベルだが。) 小剣の閃き適性を持ち、小剣の成長補正も1なので、時間は掛かるが小剣使いとしての資質は十分ある。 技能Lvの成長補正の値が全般的に低く、武器Lvの補正は斧・棍棒と槍・小剣の1しかない。 そのため、中盤以降は意識して複数の武器を使っていかないとWPが低くなりがち。 サブの武器としては、小剣と同じく器用さ型の武器である弓のほか、一部の小剣は剣技が使用可能なので、剣Lvを並行して伸ばしていくのも悪くはない。 打属性を補うなら成長補正のある斧・棍棒か、素早さの影響を受ける体術で戦うという選択肢もある。 また、初期WPが0なので、純粋術士として育成することも考えられるが、魔力は低めなので火力には期待できない。 ただ、月術の成長補正はミューズ様に並ぶ4とゲーム中トップタイの値で、回復術や補助術の使い手としてはそれなりに有能。 地術の成長補正は全て0なので趣味で選べばいい。 強いて言えば、攻撃術がウリの蒼龍術や白虎術よりも、魔力が影響しない補助術が多い朱鳥術や玄武術のほうが好相性。 意志力は標準的な値だが、サラやトムよりは高いため、フェイント、足ばらい、影ぬい等の技を使わせるなら彼女のほうが向いている。 ……というか、最序盤はWP不足が深刻で、いずれにせよローコストな技しか使えないという事情もあるにはある。 火力担当にするには少々力不足な感は否めないが、素早さが高いので、HPと技能Lvが追いついてくれば使い勝手は案外悪くない。 条件の関係でユリアン以外の主人公では仲間になるタイミングが遅いのも難点。 仲間から外している間の成長補正はHP以外皆無なので、中盤にビューネイ襲撃イベントが起こって仲間にできるようになったとしても、 HP以外オープニングイベント時そのままの初期レベルモニカが仲間になることになる。そういう意味でも彼女を本気で使う場合は根気がいる。 技王冠がつけられる閃きタイプが小剣タイプのキャラは彼女以外ではロビン(太)のみ。場合によっては重宝する場合も…。 主人公としての能力値 最大LP 10 腕力 17 器用さ 17 素早さ 18 体力 18 魔力 13 意志力 17 魅力 21 この能力値に宿星、得意武器の補正が加わる (宿星・得意武器による補正がない)LPと魔力以外の能力がどれも17以上と、高水準で平たいステータスになっており、ぶっちゃけ兄より優れている面が多い。 体力についてはなんと8人中1位。魅力もエレンに次いで高い。 ただし技能Lvの成長補正は斧・棍棒、槍・小剣以外は0なのは少々痛い。(技能Lvの成長が他キャラよりも遅い。) しかしながら、素早さを始めとした基礎能力は高めなので、デフォルトの設定にしない限りはそこまで深刻に考えなくても良いかも知れない。 素早さ型でも腕力型でも器用さ型でも、魔力型以外ならわりかし自由なメイキングが可能。 脳筋ビルドにすると大概体力も同時に20以上になって相当ふとたくましいお嬢様になる。 得意武器を素手にした肉体派のモニカ様は某所ではよく知られている。 なお、モニカ編ではレオニードが加入せず、さらに自らの閃き適性を小剣以外にすると王冠持ちの小剣使いがロビン(太)1人だけになってしまう。 他の主人公では小剣使いの人材に困ることはないが、モニカ編では人数が1~2人減ることになる。 エンディング エンティングは嫁入りルートか、駆け落ちルートでパーティにユリアンがいるかどうかで決まる。 嫁入りルートor駆け落ちルートでユリアンがいる→ユリアンがミカエルから男爵を地位を与えられ2人仲睦まじいEND嫁入りルートだとユリアンどっから湧いてきた 駆け落ちルートでユリアンがいない→縁談を持ちかけられるも逆にミカエルに「私、まだ嫁に行く気はございません。それより、お兄様こそ早く結婚なさってください!!」と言っちゃう スマホゲーのロマンシングサガ リ・ユニバースにも登場し、過去の世界ではユリアンと結ばれた事が示唆されている。 しかし、今回はポニーテールが身を引いてないのでどう見ても三角な関係に。女同士は仲良しだけどね。 追記・修正はユリアンと駆け落ちした人がお願い致しますわ。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 何でコメントがミカエルの物になってるの? -- 名無しさん (2020-01-26 21 52 04) 作成ミスだと思うので相談所に報告しておいた -- 名無しさん (2020-01-27 14 28 48) ↑ミカエルの項目のコメントを削除しました。 -- 名無しさん (2020-01-28 12 33 01) ユリアン主人公だとプリンセスガード断ってないとミカエルとモニカの両立できないってなってるけど、リマスター版だと駆け落ち再発生バグ修正されてるの? -- 名無しさん (2020-01-28 13 10 09) ↑断ってなくても両立できたことあるんだがあれって実際どうなんだろうね -- 名無しさん (2020-02-01 16 36 08) ロマサガRSやってると毎日モニカの顔を見ることになる。そう言えば本作では声が付いたけど声優さん誰だっけ? -- 名無しさん (2020-02-02 23 07 35) ↑ジニーはブリドカットセーラ恵美さん(本人ツイより)だったけど誰なんだろうねえ。青エビとノーラも気になる。 -- 名無しさん (2020-02-02 23 22 37) なんかさ、こう、モニカ様って清楚でおしとやかでって感じだったじゃないですか。最近のモニカ様はさ……こう、ハレンチですよね。サンタ衣装で貴族おへそを民衆である私めに見せつけたりアニバ衣装で貴族太もも見せつけたり、新衣装では貴族な胸ご強調されたりしていてほんと複雑……。(無論体は正直) -- 名無しさん (2020-06-04 10 16 17) ↑いやーどうだろ・・・ドット絵のモニカ様のスカートもマイクロミニクラスだからな -- 名無しさん (2020-08-13 21 39 13) ↑あれはお忍び衣装で動き易さ重視だし、普段のドレス姿はちゃんと貴族様してるだろ、いい加減にしろ!……俺?あの太腿は実に堪らんです。 -- 名無し (2020-11-07 15 16 55) ↑それにしても、あんなエッチなミニスカ穿いてる美女じゃ野盗に狙われると思うぞ。実際に俺もそれに釣られて主人公にしちゃったしw -- 名無しさん (2020-11-22 08 44 43) だいぶ前だが、某動画の体術最強伝説が印象に残っているなぁ… -- 名無しさん (2022-02-14 20 36 56) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/heisei-rider/pages/264.html
Dを狩るモノたち/共闘(前篇) ◆/kFsAq0Yi2 相川始がハンドルを握るハードボイルダーの上で、紅渡は夜風を浴びていた。 このバトルロワイヤルの主催者である大ショッカー――参加者の一人でありながらその大幹部でもあったアポロガイストを屠った後、二人は新たな獲物を求め移動していた。 まずは直ぐ隣のB-6エリアにあるホテルへと赴いてみたが、人が居た痕跡こそあれど肝心の参加者の姿は見当たらなかった。 だが大して落胆することもなく、二人は次の目的地へと向かった。 現在の目的地は、園崎冴子の生家――渡が初めて殺めた人間、加賀美新の眠る園崎邸だった。 自身を汚した返り血を思い出し、渡は顔を歪める。 できるなら、あの場所にはもう行きたくなかった。だが、いつの間にか倒壊していた東京タワーに父音也が戻っている可能性がある以上、そちらに始を向かわせたくない――何より、自分が父に会うことが許されない気がして、渡自ら屋敷にいるかもしれない参加者を狙おうと始に告げた。 自身の犯した罪の結果を、見せつけられることになるとしても……渡はもう、立ち止まるわけにはいかなかった。とっくにそれができる場所は、通り過ぎてしまったのだから。 ファンガイアの偉大なキングに、後を託されたのだから。 振り切っても振り切っても、直ぐまた迷いに追い付かれる己の甘さを戒めるためにも、渡は最大の敵について思いを巡らせる。 悪魔と呼ばれし世界の破壊者、ディケイド。 奴が居る限り、世界の滅びは避けられない――これは大ショッカーの大幹部から直接得た情報だ。事実だと見て間違いない。 ならば世界を護るために、先代より託されたこの王の名に懸けても悪魔を討つ―― ――その決意は揺るがないが、不安もまた確かにあった。 既に故人のはずの父や、絶大な力を誇った先代キング、さらに別々の世界の参加者達を、合計で六十人も拉致し首輪を付け服従させるような大ショッカーをして悪魔と呼ぶほどの存在。果たして自分が始と手を組んだところで、二人だけで奴に勝てるのだろうか? 世界の破壊者を倒すために、それが叶いそうな相手とは素直に話し合って、ディケイドの脅威について他の参加者にも認識させ、可能なら共闘する――その選択肢が渡の中にはあるが、果たして赦されざる罪人である自分にとって、そう都合良く事態は動くだろうか―― 「――キング。準備は良いか」 そうハードボイルダーを操縦する始が声を掛けて来る。 渡が思案に沈んでいる間に、ハードボイルダーは園崎邸が見えるところまで来ていた。意識を現実に戻した渡は「はい」と短く、しかしできるだけ力強く応える。 曲がり角に差し掛かり、カーブのために体勢を傾けるため、渡は始を掴む手に力を込めた。 だが次の瞬間響いた轟音とハードボイルダーを襲った衝撃に驚いて、思わず手を滑らせてしまう。 「――今のは何だっ!?」 何とか車体の上に渡の身体が留まり、始が異変に対しハードボイルダーのブレーキを掛けながらそう疑問を漏らす。 音の聞こえた方――園崎邸へと方向を変えなかったため、ちょうど進路の正面となった方へ二人が視線を巡らせると、次の瞬間異様な光景が繰り広げられた。 夜空を彩る満点の星々の一部――そして、その中に浮かぶ巨大な黄金の月の下半分が、突然闇に喰われたのだ。 「な……っ!?」 何が起こったのか――それを認識する前に、星空は再び月と共に輝きを取り戻す。 幻覚? いや、違う。 「――始さん」 「あぁ。行くぞ」 静かに状況を把握した渡の声に、始が頷く。 今の轟音、地を伝って来た衝撃、そして数秒夜空を覆った、より深い闇―― これらはこの先で戦闘を行っている参加者が発生させたものだと、二人には理解できていた。 ようやく見つけた、しかも既に戦闘中の参加者。始末するにしても消耗したところを狙えば容易で、話し合いをするにしても戦闘後の変身制限を狙えば優位に進められるかもしれない。 再びハードボイルダーが走り始め、二人の暗殺者を戦場へと運んで行く―― ◆ 渡と共に駆け付けた場所を、戦場と呼んでも良いのか始は迷ってしまった。 常人を超えた視力によって、始には当事者達に悟られない程度に離れた場所で何が起こっているのかわかった。 人型を取った禍々しき黄金の闇――そうとしか形容できない仮面ライダーが翳した掌から放つ闇の波動に、赤と黄色の二人の仮面ライダーが呑み込まれて数十メートルの距離を舞う。 何かを赤いライダーに伝えて、黄色の仮面ライダーの方がその仮面ライダーに突撃を仕掛けたが、拳の一撃で大きく吹き飛ばされる。一撃加えられるごとに確実にその命を消耗しながら立ち上がり続ける黄色のライダーの叫びを受けて、赤いライダーが突如その姿を変えたかと思うと超高速移動で掻き消える。 だが――恐ろしいことに金の黒の仮面ライダーは始の視界から完全に消えたそれを察知し、狙い撃っていた。 さらにそれを先読みしていたと思われる黄色のライダーが、掌から放たれた闇の波動にその身を投げ出して赤いライダーを庇ったが、ついに膝を着く。 始にはそれが本当に仮面ライダー同士の戦いだと、最初は認識できなかった。 まるで生身の人間をライダーや怪人が嬲るが如く――前方で繰り広げられる攻防には、それだけの戦力差が存在していた。 もはや戦いなどではなく、一方的な蹂躙、虐殺行為と呼ぶに相応しい光景が、始達の前では繰り広げられていた。 恐ろしいのは、黄色のライダーの動きから一方的に蹂躙されている彼が決して弱い存在ではないということが見受けられることだ。その実力は始の変身したカリスと比べても遜色ない。ならそれをこうも易々と圧倒するあの暴虐の化身は、どれほどの力を秘めているのか―― 「まさか……あれが、ディケイド?」 そう、隣で渡が呟くのが聞こえた。 確かにあの戦闘力、悪魔と称するに何も不足はなかった。始の本来の姿でも、まだ届かないことが容易に読み取れるほどの、圧倒的な力。 あの大ショッカーが悪魔と評するだけはあるように見える。 だが、本当にあれがディケイドなのか? その始の疑問は、驚愕と共に晴れることになる。 「――ライジングアルティメットよ、奴を始末しろ!」 その叫びが響いたのは、突如として金の黒のライダーの変身が解除された直後だった。 声のした方――ライジングアルティメットというライダーの変身が解け、強過ぎるその存在感に覆い隠されていた、比較しなければ十分強大な気配の方を見た始は、そこに仇敵の姿を見た。 「――カテゴリーキング……!」 ライジングアルティメットへの変身の解けた男に敵対者の排除を命じたのは、クワガタ型の黄金の怪人――ダイヤのカテゴリーキング、ギラファアンデッドだった。 「知っている相手なんですか?」 「ああ、敵だ」 手短な始の返答に、渡は視線を厳しくすると静かに金色の怪人を見据えた。 カテゴリーキング、奴との戦いで――始は、栗原晋を巻き込み、死亡させてしまった。 それがきっかけで栗原親子の元へと住むことになり、剣崎とも出会えた。 だがあれがなければ、栗原親子の悲劇はなかった以上、始にとっては拭い難い過去――『相川始』となる前の、闘争に狂う獣だった時期を象徴するような敵であることに変わりはなかった。 「――そう言えば、始さんの世界がどんなものか聞いていませんでしたが……どう言った敵なんですか?」 何気ないような渡の問いに、始は自分でも声が不機嫌になることを抑え切れなかった。 「人類の敵だ。それがどうした?」 「いえ……あの男の人が、あの怪人に操られているように見えたから……そういう能力を持っているのですか?」 確かに、まるで生気を感じさせないままガイアメモリで赤いドーパントに変身した男は、ギラファアンデッドに操られているように見受けられた。 アンデッドの中にはダイヤのカテゴリージャック、伊坂ことピーコックアンデッドや、レンゲルの装着者を操るクローバーのカテゴリーエース、スパイダーアンデッドなど他者の心を操る能力を持った輩もいる。 「……いや。知らないな」 だがギラファアンデッドにそんな特殊能力があるといった様子は、少なくとも元の世界では見受けられなかった。言葉による煽動を行っていた奴にそんな能力があるなら、その性格上積極的に洗脳を活用して来ると考えられたからだ。 しかし渡の言うように、あのドーパントに変身したライジングアルティメットという男は、ギラファアンデッドの支配下に置かれているように見受けられる。 とはいえこうして二人の仮面ライダーと戦っていたということは、その支配は誰にでも有効というわけではなさそうか。 赤いドーパントは先程の仮面ライダーほどではないが、その姿を超加速で掻き消すと、敵の仮面ライダーのベルトから何かのガジェットを毟り取った。 すると、仮面の中から現れた長身の男の全身から、灰が零れ始めた。 いったい何が起こっているのか――理解できない事態の連続に二人が戸惑っていると、灰と化し崩れて行く男が右の人差し指で天を指し示し、接近していたギラファアンデッドに告げた。 「おばあちゃんが言っていた。散り際に微笑まぬ者は、生まれ変われないってな」 (生まれ変わる――か) 不死者たるアンデッドの始には、理解できない思想だ。 だが、剣崎一真は――笑って死ぬことができただろか? 栗原晋は、最期まで家族を心配し、微笑まぬことなく死んでいった。きっと剣崎も、皆を心配し、護れなかった己の無力を悔やみながら逝ったのではないか。 生まれ変わるということが喜ばしいことなら、最後まで自分より他者を優先する者達がそれに恵まれないというのは、随分酷いことを言う物だ――始は微かに苛立ちを覚える。 だが、灰となり崩れ行く男は、最期にもう一つ、言葉を遺した。 「――そしてこの地には、この俺に並ぶような奴らが、仮面ライダー達がいる。だから、何も心配せずに逝けるということだ」 「――っ!」 その言葉に、渡が鋭く息を呑むのが聞こえた。 始はすぐにそちらに声を掛けるべきだったが――彼自身もまた、意識を彼方に飛ばしていた。 剣崎が死に際に、笑っていたのかはわからない。 だが彼は――ひょっとしたら、この男が仮面ライダー達に託したように、自分にも託して逝ったのではないか。 剣崎の願いは、自分達の世界を護るために――他の世界の者達を、犠牲にするなどということでは、断じてない。 彼は世界を滅ぼすジョーカーであるこの自分を、それでも人々を護っているからと、信じているような男なのだから。 例え世界存亡の危機に陥ってでも、救われるべき者達全てを救うために非情な運命と戦い続ける――それが剣崎一真、それが仮面ライダーだ。 自分がその託された願いに反していることに、『相川始』というジョーカーに芽生えた心は、痛みを覚えていた。 ――だが、それでも。 唯一の友を裏切ることになっても。 栗原親子が生きて行く自分の世界を護る、それが『相川始』の揺るぎない真実の想いでもあった。 (俺は剣崎とは、違う道を行く……そう決めたはずだ) 全身が灰化した男が完全に崩壊し、灰の山となったのを見て、始は渡へと声を掛けた。 「どうした? 揺らいだか、キング」 「いえ――僕には……迷う理由がありません。僕は――仮面ライダーでは、ありませんから」 そう渡が小さく首を振るのを見て、何故自分の胸に痛みが走るのか、始にはわからなかった。 ただ、渡が引き返せない道へと進むように、彼の悲壮な覚悟を後押しする言葉を選ぶ。 「そうだな。おまえは仮面ライダーではなく――ファンガイアのキングだからな」 「えぇ。僕に託されたのは、仮面ライダーの心ではありません……ファンガイアの王の、その使命です」 渡の瞳に冷徹な輝きが戻るのを見て、始は灰の山からベルトを回収する眼鏡の男性――ギラファアンデッドが化身した金居へと、視線を戻す。 「行くぞ。あの黒いライダーの力は驚異的だが、制限された今なら関係ない」 始がそう、ハートのAを取り出し、歩を前に進めようとした時だ。渡が制止の声を掛けて来た。 「待ってください。始さんは、あの男のことを知っているんですよね?」 「……敵だと何度も言ったはずだ」 「それでもです。何の目的で行動しているのかわかれば、どう接触するべきなのかは変わります」 渡の言いたいことがわかった始は、内心舌打ちする。 カテゴリーキングを――金居を、可能なら利用するべきだと言っているのだ。 そして始には、それが――始自身の思惑を無視すれば、充分可能なことだと理解できている。 アンデッドである金居が、自身の種が生きる世界を守るために、この殺し合いで優勝するつもりだというのは明白だ。そのために、まず同じ世界の住人である始が共闘を申し入れれば――本来は敵同士である自分をこちらの隙を突いて封印しようとするかもしれないが、世界保全のために当面は休戦するだろう。 ましてや、それが存在し続けるだけで全ての世界を滅ぼすディケイドのことを伝えれば、それの打倒を目的とする渡とも十分共闘を選択肢に入れて来る、そういう類の相手と見て間違いない。 だが、他のアンデッドと手を組むということに、始の中には大きな拒絶があった。 「奴の目的は――人類の根絶だろうな」 「その理由を聞いているんです。はぐらかさないでください」 自分に向けられた渡の眼光が強くなったのを感じながら、始は思考を巡らせる。 この自分の対応が悪手だったことぐらい、言った直後には既に始も理解している。 金居の能力を把握できるほどに彼のことを知っていながら、そのスタンスを知らないと言い張るのは無理がある。それも、はぐらかそうとしたせいで渡の警戒心を煽る結果になってしまっている。 嘘の情報を与えたところで、恐らく金居に接触した際に確認を取るはずだ。金居とあの男がその力を使い果たしていると仮定しても、豊富な変身手段を持つ渡がもしも自分に不信感を抱いて金居に味方すれば、一気に三対一に持ち込まれてしまう。 それでも勝てるのなら、元々は殺し合いに乗った奴らを狙うつもりだったのだから最悪の場合、渡という手札を捨てることになっても構わない。 だが金居の戦闘力をよく知る始からすれば、本来の姿でなくとも奴が渡と力を合わせてしまえばジョーカーとなったところで確実に勝利できる、という確信は持てなかった。こんなところで返り討ちとなっては、剣崎と道を違えてまで殺し合いに乗った意味がなくなる。 それでも、元来アンデッド同士は決して手を取り合わない敵であり、また特殊な状況下においても――人間とは違っていても、人間へと近づこうとする『相川始』にとって、『アンデッド』の仲間となるという行為は、忌避するジョーカーとしての自分に近づく気がして、損得などといった理屈を超えた嫌悪があったのだ。 「――あなたも、ある意味では僕と同じだと言いましたね」 悩み続ける始に対し、一時間ほどの前の会話を指して、渡がそう告げて来た。 「僕は、あなたにも守りたいものがある――だから、何としてでも勝ち残るために、この僕と利用し合うことにした、そういう考えだと思っています」 渡の言葉は半分正解、半分は不正解だ。それと同時に、渡という殺戮者の矛先をある程度、仮面ライダー達から遠ざけるべく誘導するという目的も始にはある。 だがそこに金居を加えれば、そのような誘導がどこまで効くのかまるで予想できない。 「元の世界での確執もあるでしょう。ですが僕は、王として世界を救うために――利用できるものは、全て利用するつもりです。でも、始さんの世界を想う気持ちは、僕と同じではないということですか?」 (――安い挑発だな) 自分は世界のために、ここまで泥を被る覚悟があるが、貴様はどうだ――異界の魔族の若き王が問うているのは、つまりはそういうこと。 自分は渡とは違う。本当は心など持たず、世界を喰らうためだけに存在する悪魔だった。 だが―― ――始さん! ――始! 脳裏に蘇る声の内、一つは失われてもうない。 彼らのおかげで、『相川始』はここにいる。決して得るはずがなかった心を胸にして、守りたい、愛する人々のために戦うために。 ――そう、『相川始』が在るのは、全ては彼らのおかげ…… (安い挑発だが……それを言わせる覚悟は、そうでもないか) 渡が静かにジャコーダーを握り締めていることを、始は見て取る。 不信感が芽生え始めている。元から利用し合う間柄なのだ、自らにとって不利益になるのなら、敵として排除するのは当然の選択。このままではコンビ解消は避けられない。 そしてそれは、始にとっても望むところではなかった。 「――わかった。話してやる。俺の世界と、奴についての情報を、な」 金居に気づかれぬよう距離を取りながら、始は手短に自身の世界のことを渡に説明した。 自分が――ジョーカーがどのような存在であるのかは伏せたまま、自身もアンデッドの一体だとだけ教えて。 その上で、金居は非常に頭の回る厄介な相手だが、自らの利益を決して見失わない者――恐らくは世界を救うために、ディケイド討伐にも協力するだろうことを伝えた。 「それなら……手を組むよう、申し出ましょう」 「良いのか? 俺と奴は本来敵同士とはいえ、同じ世界の参加者……おまえが不利になるぞ?」 「あなたも、彼も――最後は全員、倒せなければならない相手です。それに王である以上、僕は敵が強大になることに臆して、世界にとって不利益となる行動を取るわけには行きません」 あの戦闘を見た後でそれを言い切る渡に、始は好きにしろとだけ答える。 その覚悟に始も決心させられたのだ、文句など言えようはずもない。 思えば最初から、世界を存続させることに対し胸に秘めた覚悟は、平和になった後の世界に自分がいなくても良いという渡の方が強かった。渡を利用するために後戻りできない覚悟をさせようとしていたが、自分にそんなことをする資格などなかったのかもしれない。 「――だが、あのライジングアルティメットとやらはどうする? あれで俺達もまとめて葬られるかもしれないぞ?」 「彼自身にあれを操る能力がないのなら――おそらく、それを可能にする支給品があるはずです。戦うにせよ、一時休戦が叶うにせよ――それを奪えば良いだけの話です」 「なるほどな。だが、その時はさすがに早い者勝ちにさせて貰うぞ?」 始としても、ライジングアルティメットを従えた金居や渡に攻撃されては一巻の終わりだ。 だが逆にあれを手中に収めることができれば、少なくとも自分が知る限りの参加者に遅れを取るなどということはなくなる。 そして、渡が金居を始末ではなく利用することに拘った理由も恐らくはそれだろう。 ライジングアルティメットを見て、渡はディケイドかと疑った。 さすがの彼も、悪魔と呼ばれるまだ見ぬ敵を恐れているのだろう。それに対抗するために、あの強大無比な力を危険だと消すのではなく、手中にしたいと考えているのだ。 始の確認に渡は頷き、再び立ち上がった。 「行きましょう――僕達の願いを叶えるためにも」 そう言って渡は立ち上がる。 甘いところはある。迷いもある。それでも彼が、自分の世界を想う気持ちと覚悟は本物だろう。 全ての罪を背負って、世界を救った後は消えようとしているこの王のように―― 『相川始』もまた、愛する者の生きる世界のために、その心さえ犠牲にする覚悟を固めつつあった。 ◆ 093 君はあの人に似ている (状態表) 投下順 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇) 093 君はあの人に似ている (状態表) 時系列順 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇) 088 太陽は闇に葬られん(後編) 五代雄介 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇) 082 世界の真実 相川始 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇) 088 太陽は闇に葬られん(後編) 金居 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇) 082 世界の真実 紅渡 094 Dを狩るモノたち/共闘(後篇)
https://w.atwiki.jp/99999/pages/53.html
カーネイジ/ヒューマン、♂、26歳(p.311)※メカニックの類似コンタクト参照 三合会でセキュリティ・リガーとして活動していた蜘一家の一人。 一家が離散した現在は技術屋としてランナー相手の商売をしている。 強面だが面倒見のいい青年。
https://w.atwiki.jp/romancingnanase/pages/31.html
ドラゴンボール収集 神龍の願い ホモーインルート 七英雄ルート 四魔貴族ルート ドラゴンボール収集 村 オープニング終了 草原 ガルダウィング撃破 カーツ 屋敷で依頼を受けるorストーリー変数200以上で屋敷で貰う 山賊を退治せずに賄賂を貰うと後者の方法でしか入手できなくなる ヤーマス 5000Gで購入 アシュラの塔 アシュラ撃破 古い城 アストス撃破 ギトライ ドラゴンボール6個入手後、ミニオン撃破 神龍の願い 元のリージョンに帰る ホモーインルート確定 元のリージョンに帰るを選べるところでキャンセルキーを押す 新たに出てきた以下の4つの選択肢を選ぶと七英雄ルート すっごい武器くれ→ウコムの鉾、大地の剣、ジルコンの斧、エリスの弓を入手 強い防具くれ→アラ・メルビラーナ、火神防御輪、メチスの手甲、タイタスグリーブ 大金持ちにしてくれ→999999G入手 不死身にしてくれ→LPが減らなくなる ホモーインルート ジュエルビースト 真白を加入させるとジュエルビーストを追うが表示されるが、加入させなくとも進行に影響はない ジュエルビースト撃破で30000G、ウコムの鉾、大地の剣、ジルコンの斧、エリスの弓、アラ・メルビラーナ、火神防御輪、メチスの手甲、タイタスグリーブを入手 ラストダンジョン ミニオン2体と戦闘後、ラスボス戦へ ミニオン撃破後、謎の洞窟の発見フラグが立つ 後ろの台座に運命石を捧げると強化ラスボスと戦闘できる 七英雄ルート 1戦闘後、ドラゴンレーダーに反応 反応した場所、どれでもいいので七英雄を1体倒す 七英雄1体撃破後、界王との会話 選択肢はどれを選んでもいい ドラゴンボール収集(七英雄) 以下、すべての七英雄を倒す 怪しい洞窟…クジンシー(マルダーの盾) アオシス…ノエル(マイティヘルム、無刀取りでディフェンダー&第一形態化) フェニックスの塔…ワグナス(神槍ロンギヌス) グゥェインの巣…ダンターグ(デストロイヤー) 砦跡…ボクオーン(断熱服) 迷いの森…ロックブーケ(キャッツアイ) 海底神殿…スービエ(アバロンの聖衣) ラストダンジョン 謎の洞窟の発見フラグが立つ そのままラスボス戦へ 四魔貴族ルート ホモーイン、七英雄ルートのいずれか1つと共存可能 四魔貴族を撃破 以下、すべての四魔貴族を倒す 魔王殿…アラケス 火術要塞…アウナス 海底宮…フォルネウス ビューネイの巣orグゥェインの巣…ビューネイ 黄京 道なりに進む 少年に話しかけると、謎の洞窟の発見フラグが立つ ラストダンジョン 真・四魔貴族を全員撃破後、ラスボス戦へ
https://w.atwiki.jp/talesofrebirth/pages/304.html
166/169 ローネイル 種族 不定形 Lv 32 HP 5227 Gald 182 Exp 130 斬撃 打撃 術撃 攻撃力 365 659 182 防御力 178 167 133 アイテム タコ 12% ダークボトル 5% 防御行動 味方RG一定以下 弱点 鋼体 半減 防御 属性 - - - - 出現場所 ラジルダ周辺 マオ評価 エスカルゴのバイラス。 丸い身体を利用して体当たりしてくるヨ! 料理できるかなぁ・・・・? 潜在能力 防御時RG50 評価・攻略 こちらのRGが65以下でガードしてくる。あのヴィザックシールドよりもガードが堅い。 しかもガード時RG50の潜在能力を持っているため、ただ叩いてもガードを崩せない。 攻撃面でも、当たり判定だらけでゴロゴロ転がるわ変な液を飛ばしてくるわとなかなか強い…… が、あまりライン移動をしてこないので違うラインに移ればとりあえず安全。 ぞろぞろと全ラインに出てきた場合は、ガスティーネイルや疾空破などを駆使してカタツムリのいない空きラインを作ると安全に戦える。 あとは術を駆使して料理しよう。チャージを忘れずに。
https://w.atwiki.jp/engagekill/pages/22.html
大見出し
https://w.atwiki.jp/dianoia/pages/91.html
オーネイト 型番号 0-nate 所有者 奥山 肇 銘 知覚 形状 宝剣 開発担当者 鶴谷国重 攻撃タイプ オールレンジ 耐久値 615 コスト 450 名称 弾数 威力 説明 射撃 オーネイトライフル 3 55 砲撃型狙撃ライフル CS オールレンジアタック 109 ファンネルを相手の周囲に纏わりつかせる サブ 3連ファンネル 15 32 ファンネルを3機射出する サブ2 オーネイトファンネル 25 ビットを展開し射撃 特射 ファンネルバースト 1 122 ファンネルをBRで撃ち抜き爆破 特射2 マルチショット 143 3機同時ロック 格闘 擬似宝剣なぎ払い 105 擬似宝剣によるなぎ払い1段 奥義 フィンファング 221 ファンネルを全弾消費 Device考察 劣化版十六支元と呼ばれる試作型ファンネル機。 十六支元を解析した結果、20分の1程度しか分からなかった部分を使って開発された。 そのため性能は約10分の1程度まで落ちることとなったが このDeviceを基礎に桜門製ビット開発が進んだといえる。 性能 どうしても中距離で戦うことを余儀なくされてしまう機体。 近距離・遠距離スキルが皆無で、相手が格闘機・狙撃可能機体だったときの相性は劣悪。 しかし、近距離での格闘迎撃にだけは長けており、ファンネル展開→射撃と繋げる事で簡単にダウンを奪えたりする。 それにこの機体は射撃機体としては持っていてよいか疑問を持つほどの高性能残影術を使うことが可能。 ダウン奪う→残影術で離れる→ファンネルで一気に凶悪な性能に化ける。 マルチショットも対多数戦では猛威を奮い、死に掛けザコ処理などにどうぞ。 乱戦などにはムリに攻め込まず、ファンネルでチビチビ削っていく戦法が強み。 コストが昇格したため、威力と誘導性が上昇した。 スキル オーネイトファンネル ビットを展開して、もう一度射撃ボタンを押すと細いビームを出す。 リロード速度は並、レバー入力で任意の場所にファンネルを設置出来るなど性能は良好。 しかし、こればっかりに頼ってると完全に威力不足に・・・。 ちなみにファンネル機体としては珍しく立ち止まらずに射出できる。 オールレンジアタック 18機中10機を相手に纏わりつかせ、バラバラのタイミングでのビーム攻撃。 残影術で振り切られると涙目な性能に。 3連ファンネル 一気にファンネルを3機射出する。 攻撃力もそこそこ高く、立ち止まって射出すること以外はなかなかの性能。 メインと使い分けるといい。 ファンネルバースト 腰に装備しているAiminift量産型でファンネルを撃ち抜き爆破。 威力こそ高いが、発生が遅い。遅すぎる。 射程も長いとは言い切れない。 マルチショット 3機同時ロック、ファンネルでマルチショット。 なかなかの良性能。 格闘迎撃にも向いている。 擬似宝剣薙ぎ払い 擬似宝剣を召喚し、薙ぎ払い1段。 格闘としてはあまりにも貧弱で、これだけではまずダメージを取れない。 格闘迎撃に。
https://w.atwiki.jp/haisinnhozonn/pages/192.html
2013/06/18(火) http //live.nicovideo.jp/watch/lv141047624 「さあ、PS Vitaで共闘するぞー!」 今年のPlayStation Vita は、共闘ゲームがゾクゾク登場! 来たる、6月23日(日)の「共闘学園」の開校を記念して、 『PlayStation(R)Vita presents「共闘学園」 開校直前スペシャル!!!!』をお届け! ゲームをこよなく愛する生徒たちによる熱い“共闘プレイ”、 この番組で初公開の強敵や、新ステージプレイなどなども大放出! さらに…スペシャルゲストも登場する!? 内容盛りだくさんの3時間特別授業!!! ※都合により、番組内容を変更させて頂く場合がございます。 【共闘ゲーム】注目の共闘ゲームが目白押し!今宵の共闘は3タイトルだ! 『ファンタシースターオンライン2』 PS Vitaでエピソード2の新フィールドを初プレイ? 『SOUL SACRIFICE(ソウル・サクリファイス)』 「新魔物」を初公開!?芸能界屈指のゲーマーは太刀打ちできるか!? 『討鬼伝』 発売直前の注目タイトルで共闘せよ!未公開の鬼も公開されるかも!? 【出演者】 ■共闘学園 担任(メインMC) :川島明(麒麟) 副担任(アシスタント) :丸山周 学級委員長(アシスタント) :せんとす スペシャルゲスト:藤岡弘、 生徒: 田村裕(麒麟)、西田幸治(笑い飯)、内間政成(スリムクラブ)、真栄田賢(スリムクラブ) 佐藤哲夫(パンクブーブー)、エリック・ニコラス(0.03秒)、南明奈、椿姫彩菜 杏野はるな、能登有沙、山口尚美 ■共闘ゲーム 特別講師陣 『ファンタシースターオンライン2』 酒井智史(株式会社セガ プロデューサー) 菅沼 裕(株式会社セガ PS Vita版ディレクター) 『SOUL SACRIFICE』 本村健太郎(株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント プロデューサー) 『討鬼伝』 小笠原賢一(株式会社コーエーテクモゲームス プロデューサー) 【特設サイト】 ⇒共闘先生 キャンペーンサイト ハッシュタグ →#kyoutou
https://w.atwiki.jp/himajinnomousou/pages/118.html
ロアーヌ侯国の首都ロアーヌから南東へエルブール山脈を仰ぎながら三日ほど徒歩行軍した所に、一部が沼地にもなっている広大な湿地平原が広がっている。 四魔貴族が一柱、魔龍公ビューネイの居城があるとの伝説が残る、聖王記所縁の巡礼地でもある霊峰タフターンへと向かう一本道以外には宿場宿も何もない、古ロアーヌから風景の変わらぬ未開拓地だ。 だがこの平原に突如として、湿地帯をほぼ斜めに切り裂くかの様に北東から南西へと伸びる長大な木製の簡易防壁が現在、進行形で築かれていた。 その木製の防壁は短期間の間にも部分的に幾度かの崩壊と再建を繰り返し、既に丸一月以上もの間、ロアーヌ南方とナジュ砂漠を隔てる雄大なるエルブール山脈の最も高い峰を誇る霊峰タフターンより散発的に侵攻してくる妖魔の大群から、ロアーヌ侯国領地と其処に住う民を守るための絶対防衛線として機能している。 この長大な防衛線のすぐ後方には相互の距離を開けて幾つかの幕舎が設置され、そこでは幾人もの名だたるロアーヌ士官が交代で日夜指揮を奮っているのであった。 「戻ったぜ・・・」 直前に沼地を走り回っていたのか、酷く全身が汚れた様子の男が、大層くたびれた様子で幕舎の中へと入ってきた。 丁度幕舎の中で防衛線の補強、改修の計画を練るために戦場図と睨み合っていた、ロアーヌ騎士にして本防衛線の指揮を務める将の一人でもあるタウラスが其方を見遣る。そして幕舎の入り口を潜り入ってきた人物に対し、珍しく随分と覇気のない声を上げながら戻ってきたものだな、と思いながらも、手元の作業を止めて片手を上げつつ迎えた。 「あぁ、よく無事に帰ってくれたよ、コリンズ。悪いな、タフターン攻略班から態々こっちの防衛線に回ってきてもらって」 タウラスの言葉に、彼と同じくロアーヌ騎士にして軍に於いては准将を務めるコリンズは、とんでもないという様にかぶりを振り、そして次には力なく項垂れながら、ここで一際大きくため息を吐いた。 「俺やパットン等の師団は、攻めてなんぼの歩兵と騎兵が中心だ。山岳地帯じゃ騎兵は使えねぇし、挙句に攻める相手が霧に隠れているんじゃ、役立たずのタダ飯食らいみたいなもんさ。准将を拝命してから初の戦だってのに、ほんと、情けない限りだよ。だから、こうして国の役に立つ仕事があるだけ有難いってもんだ・・・。いまいち調子は出ねぇけどな・・・」 国家の一大事というこの場面に於いて自分の得意とする戦ができない事が余程堪えているのか、コリンズは自分の近くの木箱に浅く腰掛けながら心底悔しそうな様子で小さくそう言った。 彼がここまで弱気な様子を、彼の同期であるタウラスは今まで見た事がない。だが、それも今は仕方がないのだろうか、とも思う。 何しろ、直近一ヶ月のこの防衛戦とそれを取り巻く周辺の有り様は、お世辞にも良い流れなどとは言えない状態が続いているからだ。 悪化の一途を辿る世界情勢を鑑みて行われた軍事演習中の謎の強襲に端を発し、ロアーヌ侯国がトゥイク半島の貿易都市リブロフの軍団を相手取った連戦の末、逆賊マクシムスの目論みを打破し神王教団教長ティベリウスとの間に和睦協定を結んでから、二ヶ月弱が経つかどうかという頃。 この戦線は、そのような折に突如として開かれた。 これまでの定期的な魔物討伐とは全く異なる規模での群を、いや、軍を成した妖魔の強襲を受けたロアーヌ侯国は、直ぐ様侯爵ミカエルの大号令の元、国民総動員体制での防衛戦線を即時形成するに至った。 その後、一次戦線を驚くほど速やかな迎撃戦に持ち込み国土の損害を最小限に抑えてみせたミカエルは、その妖魔の軍勢が南方エルブール山脈の特に南東の方角から攻めてきたこと、また、交戦した妖魔軍には特徴として珍しい有翼種が多く見られ、この有翼種がロアーヌに保管されている過去の書物に記されていた「ビューネイの精」という存在に酷似しているという事を根拠に、交戦対象を『魔龍公ビューネイ軍』と断定。 奇しくも、この半月ほど前にロアーヌ宮廷騎士カタリナ=ラウランを中心としたアビス軍勢討伐軍の活躍により地図上では南端に位置する広大な密林の奥にて全滅の危機に瀕していた妖精族の救出、及び四魔貴族魔炎長アウナスの居城である火術要塞の占拠という歴史的偉業を成し遂げていたロアーヌ軍は、その戦勝報を世界へ向けて逸早く発信していた。ミカエルは本迎撃戦をこれに連なる一大有事として、「対四魔貴族戦線」と呼称。全世界へ向け発信し、各国からの援軍を募りながら開戦をしたのであった。 だが最初の迎撃こそ成功したものの、その後に肝心の攻めるべき相手の拠点が全く定まらず、戦線は早々に膠着した。 ロアーヌ軍は攻め手を欠いたことで否応なしに後手に回り、この防衛線にて相手の出方を待つことを余儀無くされたのだ。 タフターン山のある南東の様々な箇所から昼夜問わず攻め入る妖魔に対して幾度も防戦を余儀無くされ、補給線を確保しながら長大な防衛線を建築し、ロアーヌ軍はこの一ヶ月余りを耐え抜いてきている。 だがいい加減に兵の疲労度も限界に達しており、防衛線には乱れも散見される様になってきていた。 前線には負傷者も増え、疲労を抱えたままの連戦も祟り、戦死者もこの半月ほどは増加傾向にある。 そして何より、未だこの状況の打開策が一向に見つからないという現実こそが、戦場の士気を著しく下げ続けているのだった。 「・・・で、援軍の方はどうなんだ?」 くたびれた様子で懐から取り出した給水筒を煽り、コリンズが言葉の割には全く期待した様子もなくタウラスに尋ねる。 その問いに対してすぐには答えられなかったタウラスだったが、コリンズのこの問いには別方向から応えるものがあった。 不意に二人の会話を割って幕舎に入ってきたのは、彼らと同期の騎士にしてロアーヌ軍少将に就くブラッドレーだった。 「流れの傭兵や東部開拓民を中心とした周辺農村からの義勇兵は徐々に集まりつつあるが、国家としての援軍は未だ無いようだ」 「・・・けっ。しがない東国の事なんざ知らねーってか。これじゃあ、アビスの思う壺だぜ」 コリンズの返答に、ブラッドレーは、これはとても良くない傾向だなと感じる。 ここ最近の度重なる戦の主戦場を踏破してきたロアーヌ騎士団の「黄金世代」とされる彼の同期である騎士コリンズは、軍の中でも格段に人望が厚い将の一人だ。 その直向きな性格と信念に強い忠誠を抱く騎士は多く、そんな彼のこうした後ろ向きな発言は、軍の少なくない範囲で良くない影響を及ぼすだろう。 だが、それを直ぐに諫める様な万能の言葉を、ブラッドレーは持っていなかった。 勿論、上辺だけの言葉をかけるなら、それは幾らでも出来る。だが、この一月の惨状は先の通りだ。 コリンズの指揮する軍からも当然少なくない数の殉職者が出ており、その事実に対して生半可な慰めや諫めなど、意味を為さないどころか更なる士気の減少にも直結するのだ。 何より、この戦線の展望の暗さを最も感じているのは、誰あろう戦線を預かる最高指揮官であるブラッドレー自身でもある。 しかし彼は、弱音は吐かない。だが、他者にかけるほどの言葉まで、彼は持たない。 「・・・現在、ミカエル様がタフターン山の奥にあると目されるビューネイの居城を少数精鋭にて潜入攻略するための勇士を募っている。今の我々は、これが動くまで何としてもこの戦線を死守しなくてはならない」 「あぁ、分かってる。分かってるんだけどよ・・・」 コリンズ自身も、ブラッドレーが感じる事を理解していないわけではない。 だが、それでも彼には、そんないつ動き出すのかも分からないものだけでは、彼が失った部下の家族へ向ける顔がないのだ。 「あぁ、畜生・・・。俺に、カタリナみたいな力があればな・・・」 コリンズが呟く。 言葉にしながら彼が頭の中に思い描いたのは、軽鎧を纏い真紅の大剣を翳しながら隊の先陣を切る、女騎士の姿だった。 現在、先の火術要塞攻略までに渡る多大なる功績により宮廷護衛騎士団長の地位に就くカタリナは、彼の直ぐ下の世代の後輩に当たる。コリンズは彼女とは、騎士団候補生時代から十年以上を数える長い付き合いのある間柄だ。 彼女はつい先日まで、とある事情により一年弱ほどロアーヌを離れていた。その事情自体は詳しくは聞かされていなかったが、神王教団との戦の折に再会を果たした時に、大体の事情は本人から聞いていた。 その事情はさておき、その間にカタリナが経てきた経験は、兎角、凄まじいものであった。 一年ほど前、世界的にアビスの魔物の本格的な目覚めを感じさせた、メッサーナ王国首都ピドナにてあった「予兆」の中心に彼女はおり、その後、聖王の故郷である聖都ランスにて聖王家子孫から正式に依頼を受け、以降は四魔貴族を討伐するための旅路を歩んできたという。 その旅の中で神王教団のピドナ支部長マクシムスが隠し持っていた幾つもの聖王遺物を奪還し、彼女は遂に四魔貴族の一人である魔炎長アウナスの居城を攻略するという伝説級の偉業を成し遂げたのだ。 その中身には、実のところ幾つか誇張表現があり、細部は訂正するべき部分もあることは彼は無論知るところではあるが、それでも彼女が世界各地で成してきた事は紛れもない事実である。 そして何より、神王教団との最終決戦の地であったナジュ砂漠にて彼女と再会した時、コリンズは一目彼女を見て、瞬時に理解したのだ。彼女は、もう彼の全く及ばぬ領域にいる存在であるのだ、という事を。 「聖王記に記される『八つの光』の顕現・・・か。ミカエル様は、ロアーヌよりそれが誕生したと、そう各国へと報を出した。聖王家も、それに応じて事実を認める声明を出してくれたそうだ。その効果が、今回の勇士募集に影響をしてくれればよかったんだがな・・・」 ブラッドレーが直近の宮廷内の動きを添えながら応えるが、コリンズは相変わらず投げやりな様子のまま、幕舎の天井を見上げた。 「それでも、世界は動かねぇ。結局、いざ自分の喉元に剣が突きつけられるまで、奴らは気付きやしねえんだ・・・。今の俺たちの様に、な」 コリンズがそう呟いた所に、まるでこれで会話は終わりだとでも告げるかのように、大変慌てた様子で幕舎へと駆け込む兵があった。 「も、物見櫓から報告!前線に獣人族を中心とした妖魔の軍勢を視認!その数、凡そ三千!」 兵を認めたブラッドレーが、その報告に即座に反応する。 「・・・ライブラ隊を核に二層防壁陣を布陣!またフォックス隊に伝令!別方面からの奇襲に備え、四方索敵!」 「はっ!ライブラ隊が二層防壁陣にて対応、及びフォックス隊にて四方索敵、了解いたしました!」 伝令を復唱し兵が即座に幕舎を後にしていくと、ブラッドレーは自分も前線の確認をするためにロアーヌ侯国の紋章が刻まれた腰の剣を確認し、外套を翻した。 「我々は、伝説の英雄にはなれない。だが、故国を守る英雄にはなれる。今ここでそれを証明し続けることこそが、誇り高きロアーヌ騎士としての使命だ」 ブラッドレーがそう言うと、コリンズはそれに応えるように即座に立ち上がり、己に言い聞かせる様に深く頷いた。 「分かってんだ・・・そんな事は。俺は、この国を守る為に騎士になった。それは、俺の中の絶対的な正義だ・・・。俺も行くぜ」 「助かる。タウラス、ライブラ隊の後方支援は任せるぞ」 「了解だよ、大将」 ロアーヌ式敬礼をしながらのタウラスの返答に、ブラッドレーは彼の性格上は仕方がないのかもしれないが、律儀にも「自分は少将だ」と真顔で訂正を返すと、それに苦笑するタウラスを背に、コリンズと共に幕舎を後にした。 海上要塞バンガードが四魔貴族フォルネウスの潜む海底宮の攻略から遂に大陸への帰還を果たしたのは、ロアーヌとビューネイ軍の戦線が敷かれてから大凡一ヶ月半程が経った頃だった。 突如として大地が無慈悲に引き裂かれたかのような実に荒々しい様子で、ルーブ地方とガーター地方を隔てる広大な範囲に及ぶ断崖絶壁。 地図上では、確かにここに、海上都市バンガードがあったはずだった。 南北の相互地域交通網が突然に断絶された事で、多くの行商人が崖を前に一度立ち往生をしては近くの漁村からの渡し船に頼っていく中、この場所にて只一人、根気強く幾日にも渡って野営を続けていたトーマスは、西太洋の向こうから遂にその姿を現した海上要塞バンガードを沖合に見つけると、しかしそれに喜ぶでもなく兎に角必死に狼煙で合図を送り、それに彼方が気付いていることを願い、相手の反応を待つ前に大急ぎで小舟を出した。 幸いな事に船首からそれに気がついた町民の知らせで無事にバンガードへと収納されたトーマスは、そこでおよそ二ヶ月少々振りに再会を果たしたカタリナに、簡潔に現在のロアーヌの状況を説明をした。 すると話を聞いた彼女は一も二もなく急ぎロアーヌへと戻ろうと、即座に旅支度を整え始めたのだった。 兎に角カタリナにとっては、故国の窮地に一刻でも早く駆けつけるという考えのみしか浮かばなかったのだ。 だがそこに更に、彼女にとってはトーマス以上に全く予期せぬ来訪者があった。 正に皆の制止を振り切って単身ロアーヌへと向かうべくバンガードの船着場から大陸に戻らんとしたカタリナの前に小舟に乗って唐突に現れたのは、特徴的な色合いのとんがり帽子を被った、聖王記詠みを自称する詩人であったのだ。 「やぁ、またお会いできましたね。カタリナさん」 「・・・!」 そう言って小船から降りて、やおら優雅にお辞儀をしてみせる詩人に対し、カタリナは思わず反射的に腰の剣に手を掛けようとする。 だが、そんな様子をすら面白がる様に詩人はケラケラと声を上げて笑いながら、相変わらず剽軽な様子で肩を竦めた。 「まぁまぁ、そんな怖い顔をしないで。今まで私があなたの目の前に現れて、事態が暗転した事、ありました?」 これまでの例に漏れず、相変わらず人を喰った様なその物言いにカタリナは当然に憮然とした表情で返すが、それでも不思議とこの詩人の言葉には渋々と従ってしまうような、ある種の強制力を感じる。 彼女と同じく、カタリナを説得せんとその場に集まっていたトーマス、フェアリー、ハリード、シャール、ミューズが一様に突然の来訪者に対し呆気にとられていると、当の詩人は随分とあっけらかんとした様子で船着場から市街地へと向かう階段へと、周囲の様子を全く気にせず勝手に歩き出した。 「まぁこんな所で立ち話も何ですから、皆さん座って話しましょう。バンガードといえば、歴史は浅いですがグッドフェローズのハーブティーが意外と馬鹿にできない味なんですよ?」 そう言って颯爽と市街地へ向かい歩いていく詩人に益々周囲が困惑する中、意外にも最初に彼に続いたのがカタリナだった。 トーマスからの話を聞いて以降は周囲の誰が何を言っても一切ここまで聞く耳を持たなかったカタリナが突如として素直に従う様には再度周囲が驚きつつ、しかし皆もその後についていくことにした。 「さて、現在ロアーヌに訪れている危機に関してですが」 ハーブティーと一部面々にはエールが用意されるまで、のらりくらりと幾つもの追求を躱し続けた詩人は、自らの手元に用意されたティーカップを取り上げ、香りを楽しむ様に顔の前で薫せ、一口飲んでたっぷりと味を堪能したあとで、漸く口を開いた。 その間、丁度彼の真正面に座っているカタリナの怒りの表情が余りに鬼気迫っており、次の瞬間には詩人に斬りかかるのではないかと肝を冷やしていた一同は、彼が漸く話題を切り出したことに大変安堵しつつ、カタリナと共に彼の言葉に耳を傾けた。 「このままでは、ロアーヌは確実に滅びます」 ガタンッ、とカタリナは座っていた椅子を盛大に蹴飛ばして立ち上がる。 そして周りが制止する間も無く、迷わず腰にあったマスカレイドを抜き、テーブル対岸の詩人へと突きつけた。 「・・・いい加減にして。これ以上無駄口を叩くなら、問答無用で斬るわ」 彼女の声色には、一切の冗談めいた要素が含まれていない。 突如として起こった修羅場に、グッドフェローズのマスターをはじめとしたその場の他の客は、その只事ではない様子に遠巻きに避難した。そして緊張感が支配する店内で外野が息を潜めて件のテーブルの様子を見る中、今まさに斬りかかられようとしている詩人は全く動じた様子もなく、又してもティーをゆっくりと啜り、音を立てずにカップを置いて、にこりと微笑んだ。 「なので、今からそれを回避する為の助言をしようと思います」 その言葉から数秒、カタリナと詩人の視線が交錯した。 カタリナはその視線から、目の前のこの男が一体何者で、何を考えているのかを推察しようとする。 初めてこの詩人を名乗る男に会ったのは、確かピドナのパブだったと記憶している。その時は単なる流しの吟遊詩人としか思わなかったが、この詩人との意外に早い再会は、その一週間後の早朝だった。 朝日の差し込む港にて彼と対峙した時、その謎めいた言葉と掴み所のない動きに、彼女は自分の心と体が翻弄されたことを今も強烈な印象として覚えている。だが、後にこの時の詩人の言葉に従ったことで、この後の展開の活路が開かれたのは事実だ。 そして三度出会ったのは、彼女がこの旅の当初の目的を果たさんとする、正にその時。ナジュの神王の塔での事だった。 この時も確かにこの男の助力を得ることで、神王の塔へと容易に潜入することが可能となった。その結果として彼女は逆賊マクシムスを打倒し、聖剣マスカレイドを取り戻すことができたのである。 脳内で冷静に振り返ってみれば、ここ半年程で彼の言葉に従うことが事態の進展に大きく寄与してきたことは間違いない。だが、どうしてか彼女はこの目の前の吟遊詩人が好きになれそうにはなかった。 しかし今はそのような呪詛を吐く時ではないと思い直し、カタリナがゆっくりとマスカレイドを納刀し後ろに倒れた椅子を引き戻すと、近くの面々も一先ずの危機が去った殊に安堵した様子で息を吐き、話の続きを促す。 その様子をすら何処か楽しむ様に辺りを眺めた詩人は、徐に懐から一枚の随分と古びた地図を取り出した。 「さて・・・敬虔なる聖王教徒であるカタリナさんは、聖王記に記された四魔貴族ビューネイの討伐譚は、勿論ご存知ですよね?」 「・・・ええ」 詩人の問いかけにカタリナが浅く頷きながら返すと、詩人はその返答に大変満足した様に大きく頷き返しながら、取り出した地図をさっとテーブル上に広げた。 「現在ロアーヌ領を攻め立てている妖魔の軍勢は、間違いなく魔龍公ビューネイの差し金でしょう。これは正直、いくら屈強なロアーヌ軍が何度迎え撃ったとしても、事態の根源であるビューネイを打倒しない限り、キリがないです。延々とアビスゲートより生まれいでる瘴気が招く妖魔の侵攻が、ロアーヌ軍を食い尽くすまで続くでしょう。従って、力の源となっているビューネイの打倒無くして、ロアーヌ軍に勝利は無いのです」 そう言いながら詩人の手によって広げられた地図にカタリナが無言で視線を落とすと、其処には何やら山岳地帯を示す平面図が描かれていた。 「ですが、天空の支配者たるビューネイは常に空を舞っており、地上から彼の者を相手取ろうとしても、剣は愚か、弓すらも届きません」 まるで詩を歌い上げるかの様な調子でそう語りながら、詩人はさながら歌劇の演者の様な仕草で以って、地図の一点を指し示した。 「ですから、カタリナさんは故国ロアーヌを救う為にも、ここを目指さなければなりません」 その古びた地図に描かれている山岳地帯は、今まさに決死の戦が行われているというロアーヌ地方の霊峰タフターン山の様子とは何処か違ったものの様だった。 それに大凡の察しがついていたカタリナが、視線を正面に戻し、彼に応える。 「龍峰ルーブの頂・・・。まさか私に、ここに行って聖王様のように竜の助力を得ろ、って言うの?」 詩人が地図上で指し示しているのは、このバンガードから北に向かったルーブ地方にある、龍峰の名を冠するルーブ山だった。 聖王記に綴られる四魔貴族ビューネイ討伐の章によれば、地上からビューネイを相手しようとした聖王に対し、肝心のビューネイは全くその様子を意に返さなかったのだという。 天空の支配者である魔龍公は、地を這う存在に興味を示さず、全く相手にしようなどとしなかったのだ。 「左様。魔龍公に相対するのは、地に足をつけていては叶わぬということ。つまり、彼女のフィールドである天空にて戦いを挑まなければなりません」 魔龍公ビューネイの様子に、地上からの戦いが不可能と悟った聖王は、当時のルーブ山に棲まう巨龍ドーラに助力を乞う為、ルーブの頂を目指した。 そしてその冒険の末に巨龍ドーラの協力を取り付け、聖王はドーラの背に乗り大空へと羽ばたき、天空にて魔龍公ビューネイへと挑み、遂に勝利を手にした。 「さしもの魔龍公も、人と龍との力に屈した、という伝説。貴女は、これからこの伝説を準えなければならない。そうしなければ、危機に瀕した現在のロアーヌを救う事は出来ない、という訳です」 詩人の言葉を脳内で反芻しながら、カタリナは目を細めて考える。 今までこの男の言葉に従った時、確かに間違いなく彼女の直面する事態は拓けてきた。 だが今回のこればかりは、如何なものだろうか。 この聖王記の伝説は確かに彼女もよく知っている内容であるし、それに当てはめて詩人の言う理屈もわかる。だが、今の世に於いてこの伝説を準えるには、多分に事情が異なるということも、彼女は知っていた。だから、それが可能なのかどうかが、どうしても疑わしいのだ。 そんな彼女の抱く疑問を代弁する様に口を開いたのは、彼女の隣に座って話を聞いていたミューズだった。 「あの・・・吟遊詩人様、一つ宜しいでしょうか」 「ええどうぞ、クラウディウス家の御令嬢様」 ここまで名乗った事もなく、また会ったことすらない相手にそう言い当てられながら、不思議にそのこと自体は疑問にも思わず、ミューズは軽く頭を下げて言葉を続けた。 「現在ルーブ山には、悪竜グゥエインが棲むと聞いています。確か十年ほど前にも、ルーブ山の麓の小さな山村を蹂躙し滅ぼしたと世間で騒がれていたのを記憶しております。貴方はカタリナ様に、その様な人に仇為す竜と手を結べと、そう言っているのですか?」 「ええ、正にその通りです」 間髪入れずに詩人がミューズの問いに答えると、一時、その場に沈黙が訪れる。 現在のルーブを住処とする悪竜グゥエインの存在は、この地方のみならず、広く世界に知られているところだ。 その存在が最初にいつ確認されたのかは現存する資料も無く不明であるものの、少なくともここ百年以上はルーブを住処としていることが過去の被害情報から分かっていた。 悪竜グゥエインによる被害はループ地方をはじめとして、ウィルミントンを中心としたガーター半島や聖都ランスを横切るイスカル河沿岸地域に至るまで、広い範囲で確認されている。 各地に祀られていた古代の財宝の数々を奪い、街や村を襲っては人肉を喰らい、為す術ない人間を嘲笑う様に土地を蹂躙し、ルーブ山へと戻っていく。 その被害は十数年に一度程度の周期で訪れ、その活動期の度に、世界中の人々を恐怖のどん底に陥れてきた。 四魔貴族が居なくなったこの三百年に於いては、人類にとってはなす術のないという意味では最大の脅威と言って間違いない存在なのだ。 その様な人類に仇為す悪竜に、人が協力を求めることなど、果たして本当に可能なのだろうか。 その事実はその場に集まる誰しもが知るところであり、ミューズやカタリナが抱く懐疑的な思いに全員が同調する様に押し黙った。 だが以外にもその沈黙を破ったのは、一人ハーブティーの代りにエールを勢いよく飲み干したハリードだった。 「ルーブに残された、友人の子・・・か。つまりは聖王が言っていたのが、そのグゥエインという事なのか」 ハリードのその言葉に、カタリナとトーマスがピクリと反応する。 彼が言ったのは、嘗てピドナのハンス邸にて集まった際に彼女らが見た、王家の指輪に刻まれた聖王の語る映像にて聞いた言葉のことだった。 それを知らぬミューズ等はハリードの言葉に対して当然思い当たる節がなく疑問符を浮かべるが、カタリナは確かにその映像を覚えていた。 そうなると聖王の言っていた友人とは、人間ではなく巨龍ドーラのことであったということか。 確かに、友人の子と言われてもそれが人間ならば、当然だが三百年も生きていられるはずもない。後世に現れる八つの光に対して紡ぐ言伝ならば、友人の子というのが人間を指していることの方が寧ろ可笑しい。そうなれば確かに、辻褄は合う。 「友人・・・ですか。そうですねぇ・・・確かに聖王にとっては、巨龍ドーラは友人と呼ぶに相応しい存在だったのかも知れません。ご存知の通り、聖王は魔龍公ビューネイ討伐の後に、聖王の再三の諫めを聞かず人里を襲ったドーラをもその手で屠っています。その際、聖王が竜の命を奪った折に流した涙と嗚咽は、ルーブ山中に響き渡ったと伝えられています。聖王記にすら其処まで記されるという事は、相応の関係性が其処にはあった、と見るべきなのかも知れませんね」 詩人は話の流れからハリードの言葉に頷きつつ、聖王記の内容に準えながら語る。 それは恐らく正しい見解なのだろうな、とカタリナも感じた。 あの時の映像にて最後に「友人の子」について語っていた時の聖王は、『聖王』という神格化された存在というよりも、文字通りの友人の子を心配する一人の単なる人間の様にも見えたのだ。 その聖王に、確かに彼女は頼み事をされていた。 ならば、彼女に用意された答えは、最早一つだけだ。 「・・・分かったわ。ルーブ山に、行ってみましょう」 「ふふ、貴女ならば、そう言ってくれると思っていましたよ」 まるで初めからその答えを知っていたかの様に微笑む詩人に対して、その思惑通りにことが運んでいることを思うと非常に腹立たしい気持ちが沸沸とカタリナの内面に沸き起こる。しかしこれを鍛え上げた強靭な理性でどうにか押さえ込みつつ、カタリナは立ち上がった。 そうと決まれば、ほんの一時たりとも時間を無駄にしている余裕など、ないのだ。 その日のうちに改めてグゥエインとの対話を図るための準備を行いバンガードを発ったカタリナは、バンガードから上陸したルーブ地方側の最寄りの宿場町から馬を駆り、真っ直ぐルーブ山へと向かった。 今回彼女に同行するのは、フェアリーのみだ。 フェアリーに同行を願ったのは、竜たるグゥエインとの対話に人語以外が必要となる可能性を考慮し、その場合の通訳を頼むためである。 そして逆にフェアリー以外に同行者を連れてこなかったのは、グゥエインに対して此方は争う意志はない、ということを伝えるためだ。大人数で押し掛けても、無駄に対象の警戒心を煽るだけだろうというのが、カタリナの考えであった。 また抑もトーマスに関しては、どうやらカタリナにロアーヌのことを伝えることが本来の目的というわけではなく、元々はガーター半島最大の都市国家であるウィルミントンに向かう予定だったようだ。そこで、ウィルミントンを本拠地とするフルブライト二十三世に、何らかの急用で呼ばれているらしい。 今回は偶々それと同じタイミングでロアーヌの危機をピドナで知り得、急遽ウィルミントンに向かう前に、こうしてバンガードの帰還を待ってくれていたのだという。本当に彼には、感謝しかない。 そして如何やらミューズとシャールにも同じくフルブライトからの熱烈な招待があったらしく、トーマスと三人でこのあとウィルミントンに向かう予定だ。 合成術を放ったウンディーネはまだ両腕の状態が芳しくなく、治療が継続して必要な状況で迂闊に動けないので、ボルカノもそれに付き添っている。 ブラックは見かけに寄らず律儀にも今回の恩を返すために暫くは付き合うと申し出てくれたが、それならば、とハリードと共にミューズの護衛についてもらうことにした。トーマスが言うには、今後更にミューズの身辺警護は強化をしていかなくてはならないから、どの事だ。 「こうしてカタリナさんと二人で旅をするのも、なんだか久しぶりな気がします」 馬上でカタリナの手前にちょこんと腰掛けながら、フェアリーはそう言ってニコニコと微笑んだ。馬上でそんなに喋ったら舌を噛むわよ、と言おうかと思ったが、そう言えばフェアリーは常に多少浮いているので、馬の振動は関係ないのであった。カタリナはそのように思い返し、そういえばそうね、と短く言って微笑み返す。 フェアリーとはグレートアーチに向かう船上で出会ったので、それももう既に四ヶ月近くも前の話だ。 あの時の密林の大冒険も、思い返せばとんでもない経験だったな、とカタリナが思い返していると、フェアリーはカタリナを見上げるようにしながら口を開いた。 「今度は、竜との対面ですね。こんな時に不謹慎ですが、私はまた新しい世界が垣間見える様で、少し楽しみです」 一人和やかにそう呟いたフェアリーは、改めて遠く北方に見えるルーブ山へと視線を向けた。カタリナもそれに合わせて、遠くの峰を視界に映す。 二人は、ここから五日ほどでルーブ山へと到達する予定だ。 次へ 第八章・目次